王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「あのね……これにはとても深い事情が……」


「俺との約束を破るほどの事情があったとは思えない」


小野君はあたしの手元の袋に視線を向ける。


袋から薄らと透けて見えるアイスの包み。



……もう!こんなことになったのも全てケン兄のせいなんだから!!


やっぱり夜遅くにコンビニになんてくるもんじゃない。


でも……もう言い逃れは出来ないなぁ。



「……ったく。夜遅くに一人で出歩くんじゃねぇよ」


小野君は不機嫌そうにそう言うと、灰皿に煙草を押しつけて力任せに火を消した。


「壱星、その子誰?」


「人の話を聞かないバカ女」


すると、小野君の横に立っていた男の子があたしの顔を不思議そうに見つめた。



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