王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「ねぇ、何してんの~?」


足元に視線を落としていると、頭上から降ってきたそんな言葉とともに肩をポンッと叩かれた。


その声が小野君のものではないとすぐに察し、あたしは顔を強張らせる。



「誰か待ってんの?」


「……彼氏を待ってます」


ニヤけた表情の男達の目に映し出されている下心。


それに気付かないほど鈍感じゃない。


「でも君さ、ずっとここに立ってるよね?彼氏にすっぽかされた?」


いつから見られていたんだろう。


痛いところをつかれてギュッと唇を噛み締めると、男達は目を見合わせて笑った。

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