王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「お前、どうして一人でコンビニに来たんだよ」


コンビニを出てすぐ、早速小野君に痛いところを突かれた。


小野君に知られるのはちょっぴり恥ずかしいけど、ちゃんと話しておいた方がよさそう。


「実はお兄ちゃんのアイスを食べたの見つかって……買って来いって怒られちゃったの」


「お前、本当バカだな」


小野君はあたしの腕をパッと離して溜息交じりにそう言う。



確かに、あたしはバカかもしれない。


小野君があたしの腕から手を離した瞬間、急に寂しくなって。


小野君が掴んでいた部分に残る熱を逃したくなくて。


まだほんの少し残っている小野君の熱を手で押さえて逃がさないようにと必死になってしまう。



何も知らない小野君は、そんなあたしを呆れたような表情で見ていた。

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