王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~

「お、お、小野君が……」


「どうしたの?」


舞子が不思議そうな顔であたしを見つめる。



「小野君が……笑ってる!!」


「え……えぇ?!」


「冗談キツイ」と言いながら小野君に視線を移した舞子も、驚いて目を丸くしていた。



「あたし、小野君が笑ってるの初めて見たかも。今日は大雨?それとも竜巻?」


あたしだってあんな顔、むけられたことないのに。


たった何日か教室に通っただけで、リカコちゃんは小野君の笑顔を引きだした。



「小野君って笑った顔もカッコイイね?」


リカコちゃんのそんな言葉があたしの胸に深く突き刺さる。

< 338 / 453 >

この作品をシェア

pagetop