王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「お、お、小野君が……」
「どうしたの?」
舞子が不思議そうな顔であたしを見つめる。
「小野君が……笑ってる!!」
「え……えぇ?!」
「冗談キツイ」と言いながら小野君に視線を移した舞子も、驚いて目を丸くしていた。
「あたし、小野君が笑ってるの初めて見たかも。今日は大雨?それとも竜巻?」
あたしだってあんな顔、むけられたことないのに。
たった何日か教室に通っただけで、リカコちゃんは小野君の笑顔を引きだした。
「小野君って笑った顔もカッコイイね?」
リカコちゃんのそんな言葉があたしの胸に深く突き刺さる。