王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「お前どこにいんの?まだ小野君と一緒?何時に帰ってくんの?母さん心配してんぞ」
「そんな質問攻めしないでよ。今日は……帰らないから」
「何それ?小野君とお泊りとか?」
ケン兄の声が何故か弾んだ気がして、あたしは顔をしかめた。
「今ってお母さん、傍にいない?」
「いねぇよ。で、そういうことになったわけ?どうなの?」
ケン兄は好奇心を前面に押し出して聞いてくる。
「ちょっと色々あって。お母さんには舞子の家に泊まるって言っといてくれる?帰ったらケン兄にアイス奢るから。ハーゲンダッツでもいいよ?」
ケン兄がアイスに弱いことを知っているからこそ、あたしはケン兄を頼みの綱にした。