王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
「この家は一軒家だけど、貸家だろう?だから家を買って月々の支払いをローンに当てることにしたんだ」
「相談なしに勝手に決めないでよ!あたしはこの家が気に入ってるんだから!!」
築15年の決して新しいとは言えないこの家を、あたしはそこそこ気に入っていた。
学校へも徒歩で通えるし、何よりコンビニが近くて便利だった。
「そんなこと言わないの。お父さんだって色々考えてくれたんだから。来月には引っ越すから、荷物の整理しておきなさいよ?」
お父さんが色々考えた?来月に引っ越し?
何それ……。そんなの……勝手すぎる!!
テーブルの上に住宅カタログを広げて嬉しそうな表情を浮かべる両親を見ていると無性に腹が立ち、あたしはリビングを飛び出すと階段を駆け上がった。