王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
その瞬間、何かが壊れたような気がした。
小野君は、どうして話を聞いてくれないの?
待ってたのに何でそんなに冷たいの?
もう時間がないのに……。
あたしと小野君が一緒にいられる時間は、残りあとわずかなのに。
「……どうして?」
唇を噛み締めながら絞り出すような声でそう呟くと、小野君はゆっくりと振り返った。
「どうしてあたしの話聞いてくれないの?」
「は?」
「何で話し掛けてもまともに取り合ってくれないの?あたしのこと嫌いになった?」
「何が言いたいんだよ」
「小野君、本当は水族館に行った日のこと根に持ってるんでしょ?ホテル行ったのにエッチも出来ないし……。あたしのことなんて嫌いになって当然だよね」
これ以上言ってはいけないと分かっているのに、ブレーキが利かない。