王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
初めてを君に捧ぐ
引っ越しまであと1週間と迫った今日、あたしは小野君に全てを捧げる決意を固めていた。
「あたし、今日小野君と頑張ってくる」
「頑張るってなにを?」
「エッチ」
休み時間になりその決意を打ち明けると、舞子は飲んでいたアイスティーをブッとコントのように噴き出した。
「あのね、エッチって頑張るものじゃないの。お互いの気持ちが一つになった時そういうことになるの」
「でもあたしこないだ失敗しちゃったから……」
「失敗するとかしないとかの問題じゃないって。この人なら大丈夫って思えればきっとうまくいく。心配する必要なんて何もないから」
とっくに経験済みの舞子の言葉には妙な説得力があり、あたしはコクリコクリと頷いた。