王様彼氏とペットな彼女!?~Heart Breaker~
第二章
放課後デート
少し歩くだけで薄らと汗をかく季節になった。
小野君とは決して順調とは言えないけれど、特に問題もなく平穏な日常を送っていた。
「ねぇ、アユって小野君とどこまで進んだの?」
休み時間。
突然、舞子が突拍子もない質問をあたしに投げかけた。
「どこまでっていうのは?」
「キス?それとももうエッチした?」
「ちょ……!舞子!!」
あたしは思わず窓際の席に座る小野君に視線を向けた。
……よかった。小野君……寝てる。
小野君は机に伏せて眠っているようだ。
こんな話を小野君に聞かれたら恥ずかしくて仕方ない。
あたしはホッと胸を撫で下ろしてから、話を続けた。