空と君へ…
ざわめく街並み。
ごった返る人並み。

全てにうんざりする。

肘をついて前を見ると必死にパフェと格闘している真奈美がいる。

「…ゆっくり食べれば?ι」

必死過ぎて真奈美には伝わっていない。

…とにかく、口の周りが凄いι


ここには私が疲れたからと言って無理矢理、真奈美を連れてきた。

このフャミレスは新しく出来たばかりで人がいっぱいいる。

別のとこにすれば良かったか…と、窓の外に目をやりながらコーヒーを一口飲んだ。

…外、見なきゃ良かった。
見たくないの見た…。

何で橘がいるんだよι

ん?アイツ…病院から出てこなかったか?

見間違い…か?


「……な!!陽菜ってばぁ!!」
「∑あ、何?」
「どしたの?ボーっとしちゃってさ」
「いや…何でもない」

そう言って笑ってみせた。

あれは橘じゃない。
橘に似た他の誰かなんだって。
橘だとしとも私には関係ないし。
持っていた袋に、あの姿に一切不安なんて感じない。

そんな風に私に言い聞かせて…。

何故こんなに不安になるのかも解らないまま……。
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