ハツコイ
放課後…
「蘭、バイバイ」
「うん。バイバイ」
優里と別れて、恭助の所へ行こうか悩んだ。
けど、足が勝手にグラウンドの隅に向かっていた。
「よぉ、蘭ちゃん。本当に来たんだ。」
「…じゃあ、あたし帰る。」
来なくて良かったな。 帰ろ。
少し早歩きで歩いた。
「…ん…って」
あたしなんか、帰った方がイイよね…。
「蘭、待って」
……ギュッ……
左手を掴まれて、全身が硬まった。
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