ハツコイ




放課後…




「蘭、バイバイ」




「うん。バイバイ」



優里と別れて、恭助の所へ行こうか悩んだ。





けど、足が勝手にグラウンドの隅に向かっていた。




「よぉ、蘭ちゃん。本当に来たんだ。」



「…じゃあ、あたし帰る。」



来なくて良かったな。 帰ろ。



少し早歩きで歩いた。




「…ん…って」



あたしなんか、帰った方がイイよね…。



「蘭、待って」




……ギュッ……



左手を掴まれて、全身が硬まった。
< 18 / 72 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop