ハツコイ




「蘭?ねぇ蘭、お願いだから出てきて?」





あたしの心なんか誰も分からないんだ。





「……なんで?」




「3人で話してみたいのよ。蘭が思うより、佐々木さんは、悪い人じゃないわ」




「だったら別に、あたしの許可なんていらないじゃん。

今までだって、色んな男を家によんでたのは事実でしょ?」




「そうよ。でも、佐々木さんは違うわ。」




「あっそ。」





あたしは、少し大きめのバッグに必要最低限のものを入れ、リビングに飛び出した。


「あとは2人でごゆっくり」


「ちょっと待ちなさい」
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