ハツコイ
恭助は、あたしにそっと微笑んだ。
ご飯を食べた後、ソファーでゆっくりとした時間を過ごしていた。
「なんで、一人暮らししてるの?」
ふと、思いついた質問をしてみた。
「…自立したくてサ」
「そうだったんだ…」
時計を見ると、もう11時を回っていた。
「もうそろそろ寝よっか?」
「あー、うん」
「俺のベッド使いなよ」
「ありがと。」
「今日は、やけに素直だね(笑)」
「うざいんだけど。」
この時、あたしは嫌いなお母さんのことを忘れていた。