SevenStars

それから何日も何日も、あたしはナナに話しかけようと思った。

そしてやっとその日がやってきた。
こんなに緊張したの初めてってくらい緊張して、やっと話しかけたあの日は忘れられない。

「あ、雪原さん!」

いつもより甲高くなってしまったあたしの呼びかけに、ナナはどこかを見つめていた目をあたしに向けた。

「…何?由真ちゃん」

あたしの名前を呼んでくれた。

「あたしも、ナナって呼んでいい?」
あの時、あの瞬間から。
あたしの中の中心は雪原ナナ。

「うん、いーよ」

そこからあたしの人生は変わっていく。
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