sugar voice




「…ハァ…着いた…ッ…」




息を整える暇もなく私は会場の中へと途中ふらつきながらも足を運ぶ


「チケットをお見せください」

機械的な言葉で受付の人にそう言われて、鞄から少し皺になったチケットを取り出すと焦る気持ちを抑えながらゆっくり手渡す

「…確認致しました。入口はあちらになっております。お時間の方があまりありませんのでお早めに」

「…どうも」


軽く頭を下げてチケットを受け取ると、私の求める音のする方へと最後の力を振り絞って走った



――――――――…‥


少し走ったところで立ち止まる


目の前に立ちふさがった大きな扉

扉の間から聞こえてくるのはいつか聞いたシンの声とカズやナツ、ヒロの奏でる素敵な音色



この奥に…



私は迷わず思い切り扉を開いた








ガチャンッ…‥
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