sugar voice





扉の向こうにはファンのあつい熱気に包まれた4人の男達の姿があった




「ここが…」


私が来たかった場所

やっと…たどり着いた


ゆっくりステージへ近づいていくと、まず自分の席を探す





中は意外と狭くてファンとsugar nightとの距離がかなり近かった

300人ほどの人たちが丸いステージの周りを囲むようにして飛んだり跳ねたりしている

凄い盛り上がりだな…



「私の席は…っと」

キョロキョロ辺りを見渡せばすぐに見つかった


二列目のほぼ中央の席

そこだけポッカリ穴があいたみたいに空間ができていた


観客を掻き分けながら自分の席へ向かう


空席に私が入ったところで誰も気付かない

みんなシンの歌声に夢中だった


ふと、ちらりと横を見ればなにやら見覚えのあるフリフリレースのついた青いワンピース姿の人が…




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