sugar voice



「せめてあと一曲だけでも歌いたかったんだが…」


「マネージャーが五月蝿いんで今回はこの辺で終わりにしたい」



『『『えぇ~!!』』』



シンとヒロが言えば一斉に不満気な声があがる

勿論私も少なからず落胆した


「うん…ゴメンねぇι」






『…仕方ないかι』

『そうだね』


ナツが残念そうに下を俯けば観客は渋々座り始めて肯定の意思を示す


ちょっと凄いかもι


感心していた時にうっすら笑っていたのが見えたような気がして





ナツって…確信犯だったりするのかも

なんて

言ったら絶対ファンの人達に睨まれるから黙っておいた


「また次のライブも見に来てくれよな。待ってるから」


シンにとびっきりの笑顔と甘い声で言われたら嫌なんて言えるはずもなく、観客は目をハートにしてキャーキャー言いながら必死に手を振る




徐に柳井の方を見ればステージ脇でファンのサイン責めに笑顔で応えていた



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