sugar voice
「ちょ…待ってよ!!」
振り解こうとするが、さっきよりも掴んでいる力が強くてなかなか離れない
「待たないわ」
「でもっ……」
これ以上言うなと言わんばかりの鋭い目で睨まれて一瞬怯んだ
これじゃあここに来た意味が無い
私は柳井に今すぐ…伝えたい事があるのに
「お願いだから、ほんの少しだけでもいいから待ってよ!!」
「また今度来ればいいじゅない」
「今度じゃ駄目なのッ…」
何度言っても返ってくる答えはNO
…もう、無理なのかな
半ば諦めかけた
刹那
「すいません、ちょっと待ってくれませんか。可愛いワンピースを着たおねえさん?」
真っ赤なヒーローが現れた