sugar voice



周辺を見渡すが、ワンピース姿の女の子はどこにもいない


どうやら私の横にいるお母さんを呼び止めたらしい


「えっ…私ですか?」

声をかけられたことに驚いたのかピクッと体を震わすと、体を反転させて男の方へ向く


「そうですよ。そんなに急いで帰らなくてもいいんじゃないですか?」

そう言って歯をみせてニッコリ笑うと、お母さんの手をとって


手の甲に軽くキスを落とした



『キャー!!!!』

それを見た観客は一斉に悲鳴に近い声で叫んだ


「えっ…嘘!?///」

お母さんは一瞬何が起きたか分からずあんぐりと口を開けたまま動かなかったが

男の顔と服装を交互に見てようやく自分の身に起きた大変な事に気がついて、途端に恥ずかしそうに顔を赤らめる



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