sugar voice


結局みんな行くことになって

翠の無難な考えにより、着替えたらいつもの場所に集合ということになった


――――――…‥


「ただいま~」

「お帰りなさい」

「おー菜月お帰り♪」

「お父さん♪」

玄関で出迎えてくれたのは、お母さんと、久々に帰ってきたお父さんだった

「お父さん菜月に会えなくて寂しかったよ~」

そう言って父さんは子供のように私に抱きついてくる

「…苦しいι」

「ゴメンゴメンι」

私が背中を軽く叩いてギブアップの意思を示すと

お父さんは直ぐに離れてくれた

「感動の再会は終わったかしら?早く菜月も中に入りましょ♪」

「そうだな」

「うん」

お父さんとお母さんは可笑しくてクスクス笑いながらリビングに向かう

「あっ…待って!!」

私は靴を慌てて脱ぐと、リビングに向かうお父さんとお母さんを呼び止めた

「お父さん、お母さん。今日sugar nightのライブがあるんだけど…友達と見に行っても良いかな?」

そう言うと2人は酷く驚いたような表情を見せる

お父さんが帰って来てるからやっぱり駄目かな…

私は目をギュッと瞑って2人の返答を待った



「良いわよ」
「良いよ」

「えっ!?」

思わず目を開けると2人は優しい笑みを浮かべていた

< 31 / 375 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop