sugar voice


部室の中に入ればいつものように広い部屋の中央に

四角になるようにして置かれた長机


そこには麻山先輩を始めとして、瑞希先輩、清水先輩、鈴ちゃん(睡眠中)が既に座っていた


やっぱり柳井は…いないよね

少し落胆して、ゆっくりとドアを閉めるが


バタン、と無駄に大きな音をたててしまい


「あれ…菜月ちゃん?」

その音を耳にしたみんなの視線が一気に私に集まった




ゔっ…緊張する


「皆さんす「菜月ちゃぁぁん!!」」


とりあえず、遅刻したことを謝ろうと口を開いた途端


悲鳴に近い声をあげながら豊満な胸でタックルしてきた女の子が一人



それは勿論




「み…瑞希先輩…少し…離れて…苦しいですι」

「い~や♪久々に菜月ちゃんの身体に触るんだから。今の私は菜月ちゃん欠乏症なの!!」

私の願いも虚しく私を渾身の力で抱き締める瑞希先輩


まぁ…ライブの後もなかなか熱が下がらなくて結局3日も休んじゃったから…久々なのかな?


というか、このまま爆弾に挟まれてたら本気で死にそうなんですけどι


必死に脱出をしようともがいていたら


「いい加減に離してやれ。圧迫死させるつもりか?」


ちょっと目つきの悪い天使の囁きが聞こえてきた


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