sugar voice



私はみんなが見えるように一番前に移動した

当たり前だが、みんなの注目が集まる

「もしかして愛の告白とか!?」

清水先輩がキャーキャーはやし立てると、瑞希先輩は無言で清水先輩の頭を叩いた


私の浮かない表情に何かを感じ取ってくれたようだ


「ん~…菜月ちゃん…話…するの?」

寝ていた鈴ちゃんまでも、いつの間にか瞼を擦りながらトロンとした目で私を見ていた



…けじめはつけなきゃいけない

たとえ、それがほんの些細な出来事だったとしても、本気で部に取り組んでいるみんなに申し訳ないから



私は息を落ち着けて真っ直ぐみんなを見ると


「この前は、迷惑かけてすいませんでした!!清水先輩や瑞希先輩、鈴ちゃんは勿論…特に麻山先輩には眉間に皺を寄らせまくってしまいました!!」

さっきより思い切り頭を下げて謝罪の言葉を口にした






「……あれ?」


だが、いつまで経っても誰一人返事が返ってこない

というか、この前もこんな事あったような…



デジャヴ?




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