sugar voice
「笹倉さんが柳井の代わりにカメラを取りに来たよ~♪柳井くんはカメラ命だからねぇ~」
清水先輩は麻山先輩に抱きついたまま答える
「そうだったんですか…」
笹倉って…柳井のマネージャーをしているあの笹倉さんだよね?
周りを見ても誰一人驚いていないって事はみんな顔見知りだったんだ
「あと、休部届けを提出しに来た。事情が事情だからな…受理した」
「…え?」
ドクン…と心臓が大きく跳ねる
柳井が休部?
「何時まで…ですか?」
「さあ?ほとぼりが冷めるまでだろうな…って何時までくっ付いてんだ!!」
「やーん仁先輩こわ~い」
大して関心なさそうに淡々と話すと再び清水先輩と格闘していた
「あー…また始まったよ」
「………」
「菜月ちゃん?」
「え?あっ…そうですね」
慌てて口角を上げるが、きっと私の顔は引きつっていたのだろう
だって瑞希先輩の顔が曇っているんだから…