sugar voice
「その時間にお前の学校に迎えに行くから校門の前で待っとけ。」
「え…なんで?」
「ネットに流出しているあの写真の件、詳しく話を聞かせろ。記者の質問攻めには何も答えないのは大いに結構だが、あのド阿呆は俺とメンバーにも自分のせいだとしか言わなくてまるで話にならねぇから最終手段ってとこだな。」
あぁー…と面倒臭そうに溜め息を吐くと、時間内に来れなかったらどうなるか分かってるだろうな?と恐ろしい言葉を残して先に電話を切った
「…用件だけ伝えて私の意思は無視ですかι」
そんなこと笹倉さんに求めたってしょうがないんだろうけどι
でも、聞きたいことが山ほどあったから笹倉さんの申し出は願ったり叶ったりだ
それに…笹倉さんが言った言葉が耳から離れない
"あのド阿呆は自分のせいだっていってまるで話にならねぇ"
記者に何も言わないのは分かるけど、どうして笹倉さんやsugar nightのメンバーに事情を言わないんだろう…
自分にとって悪い状況なのに…それでも私を庇ってる…?
だとしたら…
「馬鹿だよ…柳井」
そんな優しさいらない…
徐に床に手をついて下を俯く
そうしたら一滴の透明な液体が床に小さな染みを作った