sugar voice
 



「……で、どういうことかな?菜月」

外まで半ば強引に引っ張り出すと、パッと手を離して私の視線を捕らえる



「ちょっと…顔が近い」

「話を逸らさないで」

私の小さな抵抗も虚しく、間髪いれずに少し強めの口調でさらに詰め寄る

朝早いからか人通りは少なく、妙な静けさが二人を包み込む


「…何があった?」

今度は少し声を和らげて問い掛けられる

優しい翠…だけどゴメン



「…今は言えない」


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