sugar voice

それから四人でどうでもいい話をしながら登校した


久々に四人揃っての登校が嬉しくて、みんなも同じ気持ちだったのか会話も弾んだ




「じゃあまた」

「またねぇ~」


学校に到着すると、真澄と秋華はクラスが違うため靴箱で別れて私と翠の二人で教室へ向かった



―――――……‥

キーンコーンカーンコーン

特に印象に残った授業もなく、気がつけば放課後

そろそろ帰ろうかと思い身支度を始めていたら

ブーブー

タイミングよく携帯のバイブが鳴り、一人ビクッと肩を震わせる

服のポケットから携帯を出して開き、着信画面を覗きこむが既に切れていて

代わりに笹倉さんからの留守電が一件

恐る恐る留守電ボタンを押し、スピーカーに耳を近付けた


"留守電を一件、再生します――…


ピー…





一分以内に来ないとどうなるか…分かってんだろうな?


もう一度再生するのなら1のボタンを…削除するには2の――…‥"


「………」

地を這うような低い声で死刑宣告を言い渡され、血の気がサァァ…と引いていくのがわかった





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