sugar voice


『チケットの提示をお願いします』

従業員の指示により、私達はそれぞれバッグからチケットを取り出してそれを見せる

『これは…』

従業員は一瞬驚いたような表情をみせたがすぐに元の表情に戻り

確認しました。と一言言うと先に進むよう促された






そのあと危険なものが入ってないか持ち物検査をされて

ようやく私達はステージのある会場へ入ることができた


「えっと…」

まだ始まっていないので薄暗くてよく見えない


私は目を凝らして周りを見渡す



「うわぁ…」

私は目の前に広がる光景に思わず歓喜の声をあげる


メインであろうシルバーを基調とした大きなステージに

左右には円形をした少し小さめな赤と黒のステージ

その二つのステージをつなぐキラキラ光る道があり


ステージの周りを取り囲むようにいる大勢のファンの人達が待ち遠しそうに口々に話している




「凄い」

初めて見るステージと大勢の人達に酷く驚いてしばらく見とれていたら



「早く席に行かないと、始まっちゃうよ!!」

「分かったって!」

翠に急かされて私達は慌てて自分の席へ移動する


「ここよね?」

「ほんとにこんな場所!?」



私達の席は一番前の中央の席だった

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