sugar voice


「ほらっ!!そうと決まったら二、三日分くらいの着替えと要るもの詰め込んできなさい!!他の荷物は後から送るから」

「え?今から!?」

「早いにこしたことはありませんよ」

すかさず笹倉さんが横槍を入れる

その笑顔の裏に何を企んでいるんだか…


「さ、行った行った!」


そういうなりお母さんは立ち上がり私を二階へ追いやる

何故かキラキラした目で見つめるお母さんに苦笑して、渋々階段に手を掛けた


「あ、待って菜月さん」

二階に上がる前に笹倉さんが引き止めた

ゆったりとした足取りでこっちに来ると、まるで内緒話をするような仕草で私の耳元に手を当てる

息がかかり少しビクッとしたが、次に続いた言葉に大きく目を見開いた



「15分やる。それまでに準備出来たら明日あいつに会わせてやる」



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