sugar voice
柳井は掴んでいた私の手を離してブランコに飛び乗ると、早く来いと言わんばかりにしきりに手招きをするから、私も柳井の隣のブランコに乗ることにした
「………」
「………」
しばらく沈黙が続き、ギーコギーコと錆びついた鎖と鎖の擦れる音だけが静かな夜に鳴り響く
「ねぇ…」
痺れを切らした私はブランコを前後にユラユラ揺らしながら柳井に話しかける
「ん~?」
「大丈夫?こんな所に来ちゃってι」
「多分大丈夫♪もしかして心配してくれてんの?」
暗くて顔がよく見えないが、恐らく…いや絶対ニヤリと意地悪そうに笑っているんだろう
「そんなのじゃないけど…あ…話って?」
「もちろん♪今日の感想聞かせてもらおうと思って。あの3人いたら絶対言わないだろ?」
ため息混じりにそう言った
「ゔ…」
ごもっともですι
意表をつかれて思わず顔をしかめる