sugar voice


「………」
「…はぁι」

しばらくだんまりを決め込んでいたが

「早く言わなきゃ帰れないよ~」

「……」

友達心配して探してんじゃない?」

「……っι」

確かに

不審者にさらわれたとでも思っているだろうなぁι

「あ~もう分かった!!」

とどめの一言で私は渋々口を開いた

「…全然楽しくなかったし柳井下手くそ」

ムカついて思いっきり嘘を吐いてやった

「ふ~ん」

大して気にしていない様子でそれだけ言うと再びブランコの古い音が響き始めた

なんなのよ…

それだけか

なんともいえないモヤモヤ感が身体中を駆け巡る

刹那


ガタリ

「…?」

隣から音がしたかと思えば

「わぅっ!?」

「嘘は駄目デショ?」

耳元で低いが響き

見れば私のすぐ目の前に柳井の顔があって思わず変な声が出た

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