sugar voice


帰り道に突然真澄があっ…と思い出したように声をあげて



「ライブ後の事聞いてないんだけど?」

私の首に手をまわしてニヤリと笑った

「そうだっけ?」

色々ありすぎてすっかり忘れてた…ι

私は苦笑いを浮かべてどうにかしてこの場を乗りきろうと考えていたら秋華がボソッと


「私は聞いたよぉ~♪」


えっへん!って自慢げに腰に手をあてて胸をはる

「えっ!?」

私秋華に言ったっけι

どんなに考えても思い当たる節が見つからず


「なんで知ってるの?」

直球に聞いたら秋華が少し気まずそうに

「菜月ちゃんがいっぱい人に囲まれているときに偶然聞いちゃったι」


ちょっと盗み聞きしちゃったって舌を出して可愛く笑った

「あ~…ι」

私が柳井のせいで軽~くリンチにあってたときか


「チューしたんでしょ?」

翠が意地悪そうに言うとホッペにねと私がわざわざ強調させて付け足したが

「嘘ぉっ!?」

お馬鹿な真澄は聞いている筈もなくて

「どういう事!?ねぇ菜月」

私の肩をガシッと掴んで、上下左右にいつかの翠みたいに私は振り回される

「だ…から…」

目が回るι


「真澄ぃ~ホッペだからぁ~」


クスクス笑いながら真澄をやんわり止める秋華



笑い事じゃないでしょι
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