sugar voice
「お母さん大ファンなのにぃ~」

お母さんはお父さんの隣に座りながらまだ言っている

「人の話を聞いてなかったお母さんが悪い」

面倒くさそうにそう言って黙々と料理を口に運ぶ

もう終わった事なんだからしょうがないでしょι

「まぁいいじゃないか二人で色々してたんだから」

「……もう///」

お父さんは恥じらうお母さんを引き寄せると、私にウインクをした

「……」

お父さん…上手く丸め込んだな


気付かれないようにクスリと笑って再び食べ始める

「で、勿論菜月はいくんだろう?」

「ん~」

また箸を置いて私はしばらく考え込んだ

正直乗り気はしない

ライブはとても良かったんだけど柳井との事もあるし

かといって貴重なチケットを無駄にはしたくない


でもやっぱり

「行かな…「行かないの?」」



「行きたくな…「行かないの?」」


…お母さんι


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