☆理想の男のタイプはどっち☆
「待て。歩くの早いし手が引っ張られて痛いの」
無我夢中で歩いていた事に気がついた彼は
「ごめん。もうちょっと行けば公園があるしそこで話そうか」
そう言って私に歩調を合わせて歩いてくれた。でも手は繋がれる事はなかった。残念だったけど気付かれなくて済むから安心もした。
着いた公園は緑がいっぱいで、木で出来たベンチがいくつかあって真ん中には大きな噴水がある。公園と言っても子供の頃に遊んだ感じと違って、どちらかと言うと落ち着いた雰囲気からして大人向けの公園と表現した方がいいかも。デートスポットなんだろうな、デートしてるカップルをちらほら見かける。
あの人達から見たら、私達もカップルに見えてるのかな?ベンチに座りながら周りのカップルを眺めていた。
それまで静かだった彼が不意に口を開いた。