虹のリズム
「帰るのやめようかな。」
「ん?」
今にも閉じてしまいそうな瞼を必死に開けて………
決めた。
「泊まる。」
「………え?」
「ここに泊まる。」
にっこりと微笑み、コーヒーを飲み干す。
「瞭くん?」
「さ、寝よ?」
シャワーは済ませてきた。
眠れなくて、散歩しながら辿り着いた美羽の部屋。
ほら、都合良く上下ジャージ。
ジャージで出歩くアイドルもありでしょ?
明日は朝の散歩を中止して、その分二人で過ごせばいい。
「ほら、立って。」
キョトンと俺を見上げる美羽の手を取り、真っ直ぐにベッドに向かう。
綺麗にメイキングされたベッドにスルッと滑り込み、相変わらずのキョトン顔を抱き締めた。