蝶々
階段をだいぶ下りて職員室の階に近づいた時、前から3組の丸沢紗由美が階段を上ってきた。
あんまり話したことはないが、委員会が同じ。


「おはよう、まるちゃん」


2人で紗由美に挨拶した。


「おはよう!ね、つてちゃんもう来てた?」


紗由美は私にそう聞いた。
彼女は確か菜穂と中1から高一まで同じクラスで、帰りは一緒に帰っているらしい。
ちょうど私と乃々香みたいな。

そう思ったとき、少し胸がちくっとした。


「うん、来てたよ」

「ありがと!じゃあね」

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