蝶々
そう、実は私はAO入試で夏休み中に第一志望の大学に早々合格が決まっていた。
ただ、級友はほとんどが一般受験だ。
決まったなんて大声では話せるはずもない。
私は乃々香みたいに顔が広い子にそのことが広まらないように努めていたのだけれど…

私は問い詰めるように乃々香に近寄った。


「なんで知ってるのよ」

「なんでって…玲花が職員室で受けるって先生に話してるの聞こえて、まー玲花なら絶対受かるだろうし」

「憶測で知ってるわけ?」

「でも事実でしょ?いろんな後輩に自慢しておいたよ」


私は顔から血の気が引くのを感じた。

…犯人はコイツか…
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