cieliste
しかしそんなことはすっかり忘れて次の日、昨日アホが来たことを、昼に出勤してはじめて思い出した。

ユウカに言おうかとも思ったけれど、そのうちアホが来るなら別にいいか、と思っていた。

「ねぇ、ルカちゃん、聞いて」

ユウカは私が出勤すると、てくてくと寄ってきて、くねくねしながら恥ずかしそうに私に言った。

「ウチね、好きな人ができたの」

「…は?」

私は一瞬その意味が理解できなかった。

直感で、それがアホではないと、気づいてはいたけど。

「誰?」

「えへへー、あとで、メールで言うね!」
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