cieliste
１０　女の子
ユウカがまぁくんと暮らし始めてから、一週間ほど経って、ユウカから電話があった。

「今日バイトないでしょ？　一緒にご飯食べようぜー！」

私は特に断る理由もなかったので、彼女と一緒に近所のお好み焼き屋に入った。

その日はまぁくんがバイトで、私たちは久々に２人で話した。

「あのね、ウチ、一人暮らししようと思って」

「んー？」

「いつまでもまぁくんちいるわけにもいかないし、お母さんが敷金とか出してくれるって言うから、お店の近くで家を探そうと思って」

「ああ、いいねそれ」

「でしょ。明日不動産屋に行ってくるのー☆」

ユウカは母と再会してから、ちょくちょく実家に帰ったり、連絡をとっているようだ。

それを思うといったいどうしてユウカは家出をする必要なんかあったのかと思えてくるほどに。
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表紙・目次

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