cieliste
次の日、私はユウカに呼ばれて、昼のピークが過ぎた時間、バイト先に顔を出した。

ユウカは不動産屋からもらってきたという物件のコピーを持って、悩んでいた。

今日5時までの通し番のさんちゃんが、冷えたお茶を出してくれた。

「んー、こっちは広くて4万円、こっちはちょっと狭くて3万5千円…」

ユウカは悩みながら私にどっちがいいと思う? と聞いてきたが、私はどうでもいいと思っていた。

「もー、ちゃんと考えてよルカちゃん!!」

「どうでもいい」

ユウカはお母さんにメールで、二つの物件があって、一応安い方で考えている、というようなメールを送っていた。

「よく自立しようなんて思ったね」

「うん、まぁくんちにいつまでもいるわけにはいかないしね」

それだけのことなのに、偉いなぁなんて思ってしまった。
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