cieliste
そんなとき、見かねたさんちゃんが私に言ってくれたのね。

『ユウカちゃんに嫌われることになっても、奥さんに言わなきゃ後で後悔する』と思ったって…

それで今回のユウカちゃんの妊娠を知って、それは一日でも早い手術が必要でしょ。そういうわけで、シフトを変更してもらったの。

でも、今回のことで、みんなのユウカちゃんに対する不満がつのって、もうどうしようもないところまできちゃったのね。

事情を話したって、それまでの行動の理由は納得してくれたとしても、そんな子をこれ以上雇い続けることはきっと反対される…というか、私たちも、雇い主として、雇っておけない、って思って。

それで、辞めてもらうことにしたの」

「…」

私は…ユウカが辞めたことに対して、いったいどういう感情を持っていたんだろう。

今更ながら、自分に問いただす。
< 188 / 200 >

この作品をシェア

pagetop