不可解な恋愛 【完】
金森に手渡された3万円を、組織に返すか杏奈に返すか、考えながら東京に戻ってきた。
3万円なんてはした金を「徴収してきました!」と石田さんに見せたところで、嘲笑われるのがオチだ。
とりあえず杏奈の顔が見たくなって、杏奈に金森と接触できたことを報告したくて
俺は、事務所に向かおうとしていた足を杏奈の家へ向け直した。
時間は午前3時。
もう杏奈の仕事もとっくに終わっているはずの時間だった。
だが、杏奈の部屋に電気が付いていなかった。
あいつは俺と同じ生粋の夜行性だ。夜の仕事だから昼夜も逆転しているし、いつもはこの時間に寝ていることなどないのに。
おかしいとは思ったが、居ないのでは仕方がない。いや、寝ているだけかもしれないけれど、それでも睡眠の邪魔をするのは酷だ。
俺は3万円をポケットにねじ込んだまま、車を自宅へと走らせた。
3万円なんてはした金を「徴収してきました!」と石田さんに見せたところで、嘲笑われるのがオチだ。
とりあえず杏奈の顔が見たくなって、杏奈に金森と接触できたことを報告したくて
俺は、事務所に向かおうとしていた足を杏奈の家へ向け直した。
時間は午前3時。
もう杏奈の仕事もとっくに終わっているはずの時間だった。
だが、杏奈の部屋に電気が付いていなかった。
あいつは俺と同じ生粋の夜行性だ。夜の仕事だから昼夜も逆転しているし、いつもはこの時間に寝ていることなどないのに。
おかしいとは思ったが、居ないのでは仕方がない。いや、寝ているだけかもしれないけれど、それでも睡眠の邪魔をするのは酷だ。
俺は3万円をポケットにねじ込んだまま、車を自宅へと走らせた。