不可解な恋愛 【完】
北欧のインテリアが置いてある、小ぢんまりとしたカフェ。

こんなところがあったことも、もちろん俺は知らなかったし

きっとこの奇妙な会合が終わったら、二度と来ることもないんだと思う。




店員から、俺達ふたりはどんな関係だと思われたのだろうか。

まぁカップルが妥当な線か。店員は、ちょっと困惑した顔してるけど。




俺達はテラスに通された。

完全に借金取りの装いの俺をテラスに通すなんて、あまりにも不釣り合いだろう。

ここの店員は馬鹿か、俺を馬鹿にしているかだな。




飛鳥は終始微笑みを称えていて、それが本心なのか営業スマイルなのか、判断しがたい。

彼女はクレームブリュレをオーダーした。俺はコーヒー。

ブリュレなんてそんな甘ったるいもん、嫌いだ。
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