コスモスの涙。

ぶりっ子沙梨を見送った。


そしてあたしは用事を思い出し、掲示板へと向かう。

掲示板は思ったより混んでいて、背の低いあたしにはあまり見えない。


「うわっ!!やった!!杉浦や浅野と同じクラスだぁ!!」


男子の声。

次々にそんな声がする。

「やったぁ!!哉くんと同クラだぁ!!」
「うっそ!!まじっ??あの哉斗くんとっ??いいなぁ~!」

女子からはそんな声。

そして、発言し終わった女子・男子はぞろぞろと帰って行く。

『杉浦』とはあたしの事だろうか??

それだったら、なんで??


あたしには少しも分からない。


でもあたしは深く追求しなかった。


もっと気になる事があるから。


女子・男子が減って行くにつれて、掲示板が空く。


あたしはその隙に自分のクラスを見た。


「杉浦茜・・・杉浦茜・・・ あった!!」

あたしはB組だった。


さらによく見ると、中学の時に仲良しだった茉美の名前もあった。


さらにさらによく見ると、あたしの近くには小学生の時好きだった尚輝が。


そしてついにあたしは見つけた。


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