満ち足りない月
Ⅳ 友人




セシルは大きく伸びをすると手を添えて大きく欠伸(あくび)をした。


「ん〜」

少し涙を溜めた目を擦りながらベッドを降りた。

そのままゆっくりとドレッサーに向かう。


さすがに5日もここに住み込んでると何だか慣れてきた気もするわね…


セシルは髪をとかしながらぼうっと考えた。



あれから毎日セシルは少しずつこの広い屋敷を掃除することにしていた。

そしてその度にラルウィルにやり方が間違っていると言われて一からやり直しをしている。


それでも少しずつ屋敷は綺麗になってきた、気がする。


しかし広い過ぎる為、まだ一階が徐々に埃が取り除かれているぐらいでしかないのだが。
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