ノワール・ナイト
カッコイイ笑顔に圧されてしまい、私は結局、白と淡いピンクのドレスを着た。
「着ましたが…アルディス様が、カーテンに…」
「わかった。」
部屋から去ったメイド。
…待ってよ!2人きりにしないでよぉ…。
「ぁの…ギルバート王子?」
「ギル。
さっき、そう言っただろ?」
「ぇと……じゃ…、ギル?
こんな色のドレス…恥ずかしいのだけど?」
カーテンに隠れて顔だけ出す私に近づいて、ギルは私からカーテンを引き剥がした。
「…ね…??似合わないでしょ?」
顔を見れなくて、うつ向く私…。
だけど、次の瞬間、私はギルの腕の中にいた。
「っ…離してッ…!!」
「他の奴らには、見せたくない…。」
…!!
だからぁ…どうして、そんな台詞を簡単に言えてしまうの?
そう思って顔を上げると、真っ赤な顔のギル。
だからかな?
私は自然に顔が緩んだ。