ノワール・ナイト
side,アルディス
昼間はギルの用意してくれたヴァンパイア式の魔術や薬草学の勉強。
夜は王子の…お守り?
これが私の1日となってきた、ここに来て2ヶ月目も過ぎようとしていた、今日この頃。
「アルディス様、只今、魔族の使者があなた様を探して訪ねて来ましたが…いかがなされますか?」
ウェールズさんがドアの前で言った。
私はドアを開けた。
「王子は、まだ…仕事中なの?」
「はい…コウモリを送りましたが、まだ帰ってくる気配はありません。」
とにかく、私が一族を裏切ったとされているか、捕まった哀れな女となっているか、自分の立場を見極める必要がある。
魔族は城では術が使えない…つまり、危険ではない。
「今いくわ。」
私はウェールズに付いていった。