O.S.C
「こんにちは」

キレイな声と、にっこり笑顔を向けられた。

「こんにちは。随分、熱心に拝んでいるんですね」

私も女子高校生モードを振る舞う。

「ええ…。お地蔵さんを見ると、手を合わせちゃうのが私のクセで…。おかしいわよね?」

「そんなことないですよ! 確かに今時珍しいですけど、悪いことじゃないですし」

「悪いこと…」

女の子は口の中で呟くと、暗い表情になった。

なっ何かマズイことを言っただろうか?

「…そうね。悪いことじゃないなら、続けても良いわよね?」

「はっはい。そう、思います」

たどたどしく答えると、女の子は笑みを浮かべた。

「そうね。ありがとう」

そう言って、女の子は駅に向かって歩き出した。

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