O.S.C
「なら用件を書いた後、折ってくれ。そうすれば折鶴は私の元へ届く」

「それならばメールや電話の方が早いのでは?」

「…そうなると私と接点を持つようになるが、それでも構わないか?」

彼女は目を細め、少し考えた。

「…構いません。カウとのことを、邪魔するような人じゃないでしょう? あなたは」

これはまた、痛いところを突かれたな。

肩を竦め、私は自分のケータイを取り出した。

「なら、頼む。ああ、自己紹介がまだだったな。私はマカ。高校三年生だ」

彼女もポケットからケータイを取り出した。

「わたしはクイナと申します。高校一年生です」

そして私達は赤外線で、お互いの情報を交換し合った。

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