O.S.C
「あっ、そうだ。マカさんに聞きたいことがあったんです」

アオイは急に真剣な顔で、私を見つめてきた。

「何だ?」

「来年のバレンタインは、ご実家で呼び出しとかはないですか?」

がくっと膝の力が抜けた。

「あっ、それはボクも聞きたかったことです! マカさん、どうなんですか?」

キシまで熱くなった。

「…はぁ。その日は大丈夫だ。安心してくれ」

「ホントですか!」

「良かったです」

「ただし!」

私は表情と共に、険しくなった。

「何もなければ、な」

その言葉に、2人の表情が一気に固まった。

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