O.S.C
ソウマが示した棚には、新色の毛糸が山積みされていた。

「今年の新作であり、新色です。水濡れせず、また破れたり、千切れたりしません。丈夫な毛糸でして、織物にして身にまとうと、防御力が上がります」

「防御…言い方はアレだが、まあ意味は分かる」

私は近くにあったオレンジ色の毛糸を手に取った。

…ハズミに似合いそうだな。

「マカ、冬になると必ず編み物をするでしょう?」

「まあな。ストレス解消にもなるし」

結構凝った物ができれば、素直に嬉しい。

ミナに毎年プレゼントしているが、スゴク喜んでくれるし。

「普通の人間にも害はありません。カエデも買っていきましたしね」

「…ああ。このマフラーと同じ毛糸か」

ワインレッドのマフラーの色は、確かに棚にある毛糸と同じ色・そして手触りをしていた。

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